ぎっくり腰(急性腰痛)

腰痛、ぎっくり腰の「完璧な予防法」は存在しない?

この間、ぎっくり腰から腰痛が続いている男性の施術をさせていただきました。

その男性は数年前から腰の痛み、寒い時期にはぎっくり腰に悩まされることが続き、今回もぎっくり腰になり腰の痛みが残ったので施術をさせていただきましたが、男性がこんなことをおっしゃっていました。

「腰の痛みに悩まされてから、筋トレやストレッチを毎日欠かさず行ってきた。おかげで一時期腰の痛みが収まっていた時期もあったが、やっぱり腰痛になるときはなってしまうんですよね…」

何年も腰の痛みと付き合ってきた男性のこの言葉、腰の痛みについてとても核心をついているんじゃないかということで、今回は腰痛やぎっくり腰の「予防法」について考えてみようと思います。

 

腰痛、ぎっくり腰の予防法とは?

腰痛やぎっくり腰の予防法とはどういったものか?
ご自身が毎日の生活の中で行えるセルフケアの事を指します。

例えば、毎晩入浴後に行うストレッチも大事なセルフケアでしょう。
あるいはランニングや筋トレもセルフケアになりえるでしょう。
これらは毎日続けるにはちょっとしたコツや根気が必要ですが、継続できた先には素晴らしい景色が見えるでしょう。
腰痛やぎっくり腰に対する悩みが減るだけでなく、ダイエットや精神面でのリラックス効果があるということはいうまでもありません。
セルフケアの場所も人それぞれ。自宅で行いたいという方もいればフィットネスジムに入会し運動を継続したいという方もいるはず。
どんな場所で、どんな方法でケアするにしても、先ほど言ったように「継続」することで腰の痛みに対する悩みを減らすことが可能になるんです。

 

しかし、完全なセルフケアは存在しない…?

 

ただ…「じゃあセルフケアさえ行っていれば腰痛やぎっくり腰には絶対にならない?」というと残念ながらそうではない、というのが現実です。
セルフケアを行うことは絶対に正しいし、そりゃやっていない人に比べたらその先腰痛に悩まされる確率は大きく減りますよ。
ただ、このあと述べますが腰痛やぎっくり腰の完璧なセルフケアは難しいんです…。
なぜ腰痛やぎっくり腰のセルフケアは難しいのか?では理由を解説します。

 

ルールがどんどん変わる…

 

理由はひとつ、「ルールがどんどん変わるから」です。

あなたは「ホラー映画」は得意ですか?私は苦手です。


日本映画にホラーはたくさんありますがその中でも「新耳袋」って結構エグいんですよ…。
急にばっとでてきたり、とんでもない角度からえげつないものが現れたり、あれは相当きますよ。
でも何回か観ていれば、だんだん慣れてきますよ、さすがに。
それは「耐性」ができるから。このタイミングでこの場所からこんなものが現れるって分かるから「心の対策」ができるわけです。

じゃあ観るたびに、幽霊が出るタイミングが変わったらどうでしょうか?

安心してコーヒー飲んでいられないはずです。観るたびに緊張して耳を塞ぎながらテレビの前に座るしかありません。

(そんなホラー映画あったら話題沸騰ですよねw)

 

どんなルールで痛みが出るかが予測できないのである

 

腰痛やぎっくり腰も「ルール」がどんどん変わるということと等しいです。

「この原因で痛みが出る」というルールがどんどん変わるのです。

例えば腰痛やぎっくり腰が「姿勢が悪いこと、寒い時期に発症しやすい」というルールで決まっていれば対策も立てやすいです。

普段の姿勢を意識し、寒い時期は腰を冷やさないように注意すれば腰の痛みにはなやまないということになるんです。
が、残念ながら姿勢を良くしていても膝のコリから腰痛になりえますし、発汗量が多い夏に水分不足でぎっくり腰になってしまう「現実」があります。

首の痛み、顎の痛み、内臓の疲れ、足首の固さ、人間関係のストレス、運動した衝撃、寝ている時の姿勢、実に様々な要因から腰の痛みは発症するもの。

身体はまだまだブラックボックスで、ルールが分からないから、セルフケアで完璧に防ぐのが難しいんです。
(ブラックボックス:中身がまだまだ分からないという意味)

普段社長として会社の先頭に立ったり、夢を追いかけて日々頑張っている方に、腰の痛みを完全にカバーするセルフケアを行う時間はあるでしょうか?
セルフケアは絶対行った方が良い!運動だってストレッチだって時間を作って積極的に行うべき。だけど完璧に防ぐのは残念ながら不可能です。

 

ベストな予防は「治療」

完璧に腰痛やぎっくり腰を防ぐのは、運動や生活習慣だけでは不可能。
それは痛みが出るルールが変わるし、様々な要因で出現するのが腰の痛みだからです。

ほぼ完ぺきに予防できる、ベストな予防は「治療」です。
文字通り「身体を修理する」ことで痛みの原因になりそうな危険な因子を取り除くんです。
運動や姿勢矯正、生活習慣ではできないことは「修復」。痛めた部分を治すことは難しいし時間が掛かるでしょう。そして習慣的な身体の「修復」が腰痛、ぎっくり腰の一番の予防なのです。定期的な身体のケアが大切といえます。

 

鍼灸がおすすめ!2つの理由から

別に私が鍼灸師だからじゃないですよ(笑)痛みの予防には鍼灸がおすすめで、何千年も前から「予防医学」として人々に親しまれてきた歴史があります。
なぜ鍼灸は予防に効果が高いのか?理由を解説しますね。

 

1.病を予測できるから

 

鍼灸には古より「五診」という技術が伝わっており、身体の様々な部分の反応からこの先起こる病を予測する技術が発達しました。
それは手首の脈だったり、舌の形だったり、顔色だったり様々です。予兆を読み取ることができたのです。
先ほども触れた「ルールが変わる」話、つまり腰痛やぎっくり腰はどんな理由で発症するか読みにくいのですが鍼灸でしたら身体の状態を診つつ先に回って対処することが可能なのです。

 

2.身体の力を活かすので身体に負担がない

 

薬を服用するのは効果があるでしょうが、身体への不安は大きいもの。
身体の外から働きかけるものって「副作用」があるものです。
身体の負担は生活の負担です。

鍼灸は人間の身体の力を活かすもので、負担がほとんどありません。効き目がきれたら元にもどるものとも違うので、効果が長持ちしますよ。

 

セルフケアと併せて鍼灸がおすすめ!

 

いかがでしたか?セルフケアは行った方が良いし健康面からみてもプラスしかないでしょう。
完璧に痛みを防ぐなら「鍼灸」と組み合わせたセルフケアがおすすめです。
鬼に金棒です!

痛みになってから「あぁ、普段からケアしておけばこんな辛いことには」と後悔しないように普段から充分にご自身の身体をいたわりつつ、予防に努めましょう!

 

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鍼灸師 藤澤優作

東京都小平市を拠点に出張施術を提供したり、オンラインでセルフケア方法をレクチャーさせて頂いております。このブログでは鍼灸に関する豆知識や施術の様子、肩こり腰痛の改善に役立つ情報を綴ります。 鍼灸師歴13年。格闘技選手・指導者でもあります。

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