鍼灸を受けたことがない方から質問をいただきました。
「鍼灸って痛くないんですか?」
こういった内容でしたが定番の質問だといえます。
そこで今回は、鍼灸が痛くない・怖くないその理由を解説させていただけたらと思います。
何千年の前から存在しているにも関わらず知られていないことがまだまだ多いです。
ぜひ参考にしてみてくださいね!
世界の各地、様々な症状に用いられる鍼灸
今さっき言ったように鍼灸は何千年も前から存在する技術で日本に持ち込まれてから鍼の細さや繊細さが進化してより痛くなく安全に施術を受けることができるようになりました。
ただ症状の研究は海外の方が進んでいるようです。
こちらの記事とも関連していますね。お時間ある際は目を通してみてください。
実に様々な分野に鍼灸が活かされていて、活躍の幅が広がっています。
でも…なんか痛そう
「分かっちゃいるけど…」ですよね(笑)
腰が痛いなら鍼灸が効くんじゃないか?それは分かっているけど皮膚に鍼が刺さっているわけですから人によっては若干引いてもおかしくありません。
私のような施術する側は当たり前になってしまうから良くないですね。
自分の日常は他人の非日常です。鍼を刺すことが当たり前になってしまって一般の方の気持ちを忘れてはいけません。
自分自身でも確認する意味で、これから書いていこうと思います。
理由1.注射針とは全く別物
鍼灸を躊躇する方の多くは、もしかしたらこれと一緒だと思われているのかもしれません。
採血で用いる「注射針」です。
皮膚に針を刺入するという点は共通していますが、この2つは全く違います。
太さ
注射針の太さは0.4mm~1.2mmで状況によって変わるそうです。
鍼灸の鍼も状況で使い分けますが、多く使用されるのは0.12mm~0.2mmほどです。
太さだけでも3倍~4倍ほどの違いがあるのがお分かりいただけたでしょうか?
形状
注射針と鍼灸は「目的」が全く違っていて、注射の針は「血液」を採取することが目的で鍼灸は「筋肉や神経を緩める」のが目的です。
従って形状も全く違います。注射針は血液を吸い取るため中が空洞ですが鍼灸は髪の毛のような形状で、先端は痛みを感じないように丸みを持って製造されています。
最初に日本に入ってきてから鍼灸の形状が進歩したと話ましたが、まさにこういった点です。
技術は嘘をつかないのです(下町ロケットより)
要するに注射針と全く違いますし、痛みを感じないように設計されているわけですね。
刺入の際の痛みを抑える「押し手」という技術
髪の毛ほどの太さで痛みを感じないように設計されているとはいえ、そのまま鍼を皮膚に押し込んだらそりゃ痛いですよ(焦)
鍼灸の鍼を痛く感じさせることなく刺入するために「押し手」という技術を使います。
簡単にいうと手で皮膚を押すことで「痛覚」を抑える技術です。
右手で鍼を刺し込む場合は、左手で「押し手」を作ります。
こうすることで患者さんにしてみたら「あれ?今刺さったの?」というくらいの刺激で鍼を刺し込むことができるんですね。
この技術がしっかり出来ていれば、いかにも痛そうな足の裏にも鍼を刺すことだって可能なんです。
「響き」に遭遇することがあります
ここまで鍼灸が痛くない理由を解説しました。
痛くない太さと形状、そして施術者の技術で痛くない施術が可能になるのです。
ただ鍼灸治療中に「響き」という独特の感覚に遭遇することはあります。
響き、もしくは「得気」(とっき)と呼んだりするこの感覚は鍼灸ならではのもの。
具体的にはこういった感覚です。
・筋肉が「ビクッ」となる
・筋肉に電流が走ったような感覚
・ビリビリ電気が流れているような感覚
・手足が熱くなる感覚
上記の「響き」は治療効果が出ている一つのサインですし危ないことでは全くないので安心してくださいね。痛みとは違います。
ただ人によってはびっくりしてしまうこともあると思います。
鍼灸治療を受ける際はこういった現象があることを把握していただき、分からないことがあったら先生に聞いてみましょう。
アザはできないの?
あともう一つ患者さんの不安が「アザができたりしないの?」ではないでしょうか?
皮膚に鍼を刺し込むわけですから動脈などに当たってしまいそうなものですがアザはほぼできません。
人間の血管は弾力性が高く、細い鍼を刺し込んでもよけてくれます。
従って血管が傷つくことはほとんどありませんしアザができたとしてもすぐに治るものです。
顔に鍼を刺してもアザができないから「美容鍼灸」として美容の分野で活用されているんですね!
鍼灸は怖くなく、安全です!
いかがでしたか?鍼灸は痛くなく安全であることがお分かりいただけましたか?
不安要素があるとなかなか新しいことを試せないもの。
今回の記事を参考に鍼灸治療を検討してみてくださいね。
分からないことがあったら聞いてください!
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