どこで聞いたのかは忘れましたが、「ピンチはチャンス」という言葉があった気がします。
先日、久しぶりに自分自身に腰痛が現れました。
普段、練習を兼ねて自身の身体に何本も鍼を刺しています。おかげで風邪はほぼ引いていません。
したがって、体調が悪いという理由で病院に行く機会は、ここ10年以上ありませんでした。
「やはり鍼は予防に効く」という確信と、「それでも腰を痛める時は痛めるんだな」という現実を実感することに。
しかしながら、「ピンチはチャンス」です!この機会に色々と試してみよう。
こういうときくらいしか、ご利用者さんの気持ちになって治療を体感できる機会はないかも。
セルフストレッチで腰痛は改善するも…どうも決定打にならない
ということで、腰痛を改善するためにセルフストレッチを実施します。
今回痛むのは、左腰の下の方です。痛みの度合いとしてはだいぶ重いかもしれません。
立った時に痛みが出るタイプの腰痛だと思われます。
そういえば、「腰の下の方(骨盤との境い目くらい)が痛むんです」と言う方が本当に多いなと。
まず、お尻の筋肉(大殿筋)のストレッチを試してみることに。
ストレッチ後、痛みの変化を確認します。実施前に比べて痛みは減りました。
…が、依然として痛みは残っています。
続いて、お尻のストレッチのやり方を変えてみました。
ストレッチ後、痛みはまた減りましたが、どうも取りきれません。
「決定打」にならないというか。
セルフストレッチを始めたからには、痛みが無いところまでもっていきたいです。
複数のストレッチを組み合わせて順番に行う
そこで、腰から離れた部位を含めて、複数のストレッチを組み合わせてみることに。
まず、「腹部引き込み運動」(ドローインとも呼ぶ)を行います。このとき、肋骨を軽く押さえます。
次に、先ほど行ったお尻のストレッチを行いました。
次に、骨盤にある「腸骨稜(ちぃうこつりょう)」という部位を抑えながら、手を大きく回します。
これで、広背筋という筋肉を伸ばしたり動かしたりできます。
そして、片足を前に出し「ランジ」という構えを取ってから、前足を「つま先立ち」にして、ふくらはぎの筋肉を動かしました。
ふくらはぎのストレッチを行った際に、筋肉がつながった感触があったなと。
上記を1セットにして、3セット行いました。
結果、腰の痛みは綺麗さっぱり消えました。歩いても全く痛くありません。
【セットで考える】セルフストレッチは組み合わせが大事だと思う!
考えてみたら、少なくとも鍼灸治療では腰から離れた部位にも鍼を刺しますし、複数のツボを使って痛みの改善を図ります。
セルフストレッチも同じで、どういったストレッチを行うかも大事ですが、もしかしたらそれ以上に「どのストレッチを組み合わせて行うのか」が大切なんだと思うんです。
痛む部位の筋肉が伸びるストレッチはもちろん、「歩く時に負担がかかる筋肉」「反対の働きを行う拮抗筋」「(腰が痛むなら)手のストレッチ」などを選び、それらをワンセットにしてストレッチを行うという。
ですから、「◯◯の痛みにはこのストレッチだけ行えは大丈夫!」ということはあり得ないんじゃないか。
ストレッチを行った直後は痛みが引いたように感じても、時間が経ったらまたぶり返す可能性が高いです。
なぜなら、人間の運動には複数の筋肉が関わるからです。
考えてみたら、腰痛の発生には複数の要因が絡むのに、解決策はたった1つというのはどこか不自然ですよね。
「カレー」を作るために、「野菜を切っておくだけで大丈夫!」と言っているのに近いのかなと。
これでは一向にカレーは完成せず、こんもりした野菜の山が存在するだけです。
(違うかな?)
1つの痛みに対し、複数のストレッチを選び、組み合わせて行うことでもっと効果が大きくなるでしょう。
余談ですが、痛みが改善すると自然と「笑顔」になれますね!
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