個人的に、治療系の職種って「官」と「民」に分けられると思っている。
病院やリハビリなどの西洋医学は「官」なのかなと。どこかお堅い官公庁的なイメージ。「公的」な場面で必要な書類など出してもらえるしね。
対して、整体やマッサージ(揉みほぐし)、あるいはストレッチなどは「民」だ。民間企業的なイメージが合うんじゃないかと思う。「より自由」ともいえるかもしれない。
では「鍼灸」はどうだろう?
これまた個人的には、鍼灸は「半官半民」だと思っている。つまり、ある面では「官」のようなお堅さがありながら、一方で民のような自由度もある。(国家資格でもあるし)
2面性があるということだ。
言うまでもないが、官と民に良し悪しはない。ふさわしい場面がやや異なるだけで、どちらを選ぶかは個人が決めれば良いことだ。
鍼灸の普及っていったって…結局は興味があるかないかだけ
鍼灸は数千年の歴史を持つ。これは紛れもない事実。
効果があることも私自身が確信している。(効かない人もいるだろうが)
最近再び、鍼灸が注目されていると言われているようだが、結局は興味がある人が利用するだけだと思う。逆に言うと、興味がない人はいつまでも興味がない。だから鍼灸について知る機会はずっとない。
それが事実なのかなと。それで良いと思う。
だから「普及」とか「啓蒙」とか、別にいらないのではと感じている。最初の話に引っ掛けると、民から官のような存在になろうとしなくたって良い。いつまでも半官半民で良いんじゃないかな。
無理して官になろうとするから、面倒なことになるのでは。
腰痛や肩こりに悩む人の話を聞いていて、「鍼したら幾分良くなりそうだけど」と思う機会はあるが、それは仕方ない。その人が自分で選ぶしかないから。
利用者のほうが賢く使い分けているという事実
一方で、もしかしたら施術における「官民度」を気にしているのは施術者だけかもしれない。
私が見た限り、「病院は検査するだけの場所」「病院では治らない」と早々に割り切ったうえで、「民」の施術を利用している人がことのほか多い。
なるほど、利用者のほうが賢く使い分けているんだな。変なバイアスもない。
今や情報なんていくらでも手に入る。利用する側が事前にリサーチして、興味がある施術を選ぶ。
したがって、鍼灸師が良い施術をしていれば、自然と選ばれていくようになるんでしょう。
コメント