あなたが施術を受ける立場として、「良い施術の条件」とはどういったものだろうか?
「よく効くこと」「気持ち良いこと」「値段が安いこと」…などなど、それは人によって様々でしょう。
この記事では、私が考える良い施術について綴ってみようと思う。
【前提】治療とリラクゼーションは違う
最初に前提として、治療が目的の施術とリラクゼーションは異なると考えて良い。
治療とは文字通り「治す」こと、つまり痛みや不調の改善が目的だ。
対してリラクゼーションは、「癒やし」「疲れからの回復」がおもな目的になる。とはいえ、痛みの改善と疲れの回復は根本では共通しているので、一概に別物とはいえないんだけど。
一般的に「治療」と「リラクゼーション」は分けられていることが多いので注意してね。これを間違えると、満足な施術が受けられなかったり、自身が抱えている問題が解決しなかったり、勿体ないことになってしまう。
そのうえで私が、治療目的の施術において、「良い」基準だと考えるのは、「長さ」だ。
「効果が長く続く」これが良い施術(治療)である
施術する側からしても、良い施術の条件は様々だけど、私は「長いかどうか」を基準に見ている。
つまり、「いかに長期間に渡り効果が続くか」これが大切だ。
長期間っていうのは、施術してから1日〜2日以上経過した状態だと考えている。そりゃ、1回の施術で半年・1年に渡って痛みがピタッと治まればそれがベストだし、それを目指している部分がある。
ただし人間の身体は機械ではないので、そこまで効果が長く続くのは難しいのが実情。
この「1日から2日効果が続く」というのは、わりと意味が大きい。
施術してから数日間効果が続くということは、施術が身体の芯まで届き、自然治癒力が働き本格的な改善が行われているということ。
また、痛みや不調のより根本の部分にアプローチできている、という1つの目安でもある。
もちろん施術の効果の現れ方には個人差があるので、一時的に症状が悪化する場合もあり得る。でも、施術前に比べ体調のベースが上がっていれば、その後に効果が出ることも考えられので悪くはない。
良くない施術とは「すぐに戻ってしまう施術」
逆に言うと、良くない施術とは「効果が泡のように消え、すぐに戻ってしまう施術」だと考えている。
「施術直後は良くなったように思えたけど、帰宅中にぶり返し、翌日には戻った」とか。
すぐに戻ってしまうということは、根本部分にアプローチできていない可能性が高い。ということは自然治癒力も働いていないのでは。
こういった施術では、回数を重ねたとしても痛みが改善するか疑問だ。ある程度長期間、院に通う必要があるだろう。
施術を受ける立場のあなたからすれば、「そんなの当たり前だろ」と思うかもしれない。
ただし私の肌感覚として、ここでいう「良くない施術」が行われているケースが思いのほか多い。あなたにも心当たりはないだろうか。
「施術時間が長ければ良い」とは限らない…でもある程度時間は必要だと思う
ここまで、「長い」とは効果が続く時間を指してきた。では「施術時間」はどうだろうか?
最初にお話した「治療」と「リラクゼーション」で見るとわかりやすい。リラクゼーションであれば、いわば「施術自体が目的」の部分があるので、長ければ長いだけ良いといえる。
対して、治療は基本的に「痛みの改善」のための手段として行う。したがって、施術時間が長ければ良いとは限らない。しっかり効き、効果が続くのであれば施術時間が短いことには価値がある。
でもでも、実際はどうかな?と。
「1分で○○が治った」「たった3分で○○が治った」とかよく見かけるけど、それって治ったっていえるのかな?ただ抑えただけじゃないの?
「1分で〇〇が治った。そしてその後も再発してない」なら大変に素晴らしいけど、もしすぐに戻ってしまったなら、それは良い施術とはいえないと思う。(個人的には)
私は、十分な効果を出すためにある程度の施術時間は必要だと考えている。30分あるいは60分ほど必要ではないか。
なぜなら、十分な効果が出るためには身体の根本(内臓や脳など)にアプローチして、自然治癒力を引き出す必要があるからだ。
良い施術だったかは数日後にはじめて分かるのかもしれない
今回は、私が考える良い施術について綴ってきた。「効果が長く続くこと」が大切だと思っている。
もしかしたら、良い施術だったかどうかは、数日後に初めて分かるのかもしれない。
もちろん、あくまで施術者側からの1つの意見だ。きっと利用者からすれば「良し悪し」よりも「好き嫌い」のほうが重要だと思うし。
とはいえ、「痛みがしっかり治る」ことは利用者にとってメリットであることに間違いはないはず。長く効く施術をこれからも心がけていきたい。
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