先日、小金井市に在住の女性Kさんから予約を頂きました。
数年前から定期的に施術を受けられています。お会いするのはわりと久しぶりです。
「腰を痛めてしまいまして…」ということだったのですが、話を詳しく聞いてみると…。
骨盤矯正で逆に腰痛が悪化した
ご自宅に到着し、インターフォンを押します。出てきたKさんはかなり腰が痛い様子で、歩くのも辛そうです。
これまでは、「ぎっくり腰」や「首の痛み」が主訴だったのですが、今回は違います。以下、Kさんのお話しをもとに綴りました。
10日前、腰が軽く張っていてどこかでほぐしてもらおうと思った。近所の整体院や接骨院を探していたところ、新しくオープンした接骨院がキャンペーンを行っていたので、足を運んでみることに。
「腰が張っています」と話したところ、すぐに「骨盤矯正をしましょう」となり、骨盤矯正が行われる。
術者の手技、そして骨盤矯正専用のベッドを使った施術が進み、30分ほどで終了。
施術後、受付で「一時的に痛みが悪化することがあります。そのときはこれを貼ってください」と湿布を渡される。
そのあと症状の様子を見たが、一向に改善しない。それどころか、日を追うごとに腰痛は悪化していく。
歩くのも難しくなり、(藤澤に)連絡をした。
要するに、「骨盤矯正によって腰痛が悪化してしまった」ということです。
これは珍しいケース…かというと決してそうでもありません。鍼灸でしっかり改善したいと思います。
【とりあえず】腰痛は0になる
施術を行います。
身体の様子としては「ぎっくり腰」の時に近いかなと。ただ、首や足首の凝りも強い様子です。
そこで腰はもちろん、足首のくるぶし周辺や、耳の周辺に鍼を数本打ちます。加えて、内臓の状態を良くするためにお腹にも鍼を打ちました。
ここで、腰の痛みの様子をチェックします。
痛みはほとんど取れて、立ち上がり動作やしゃがむ動作もスムーズです。
仕上げとして、座って頂いた姿勢から鍼を打ちながら複数の動作を行ってみます。
日常動作とは、筋肉が動くことにほかなりません。つまり、リラックスした状態の施術だけでは片手落ちです。
動かした際・力を入れた状態でも痛みが出ないように施術します。
そして最終チェック。とりあえず腰痛は0になりました。
骨盤矯正を利用する際は注意しましょう
「どの治療方法を選ぶべきか」について、一概にはいえません。いくらエビデンスがどうとか言ったって、最終的に決めるのは患者さん(利用者)です。
とはいえ、骨盤矯正を利用する際は注意が必要だといえるでしょう。今回紹介した例のように、痛みが悪化してしまうリスクもあります。
個人的には、「骨盤が歪んでいるから矯正する」の意味が理解できません。そもそも骨格って、そんな簡単に矯正できるものか?
矯正された状態が、ある程度キープされるなら効果的かもしれませんが、それはないでしょう。「ジャンプすれば元に戻る」と聞いたこともある。
長く効果が続くことが良い施術だと考えているので、骨盤矯正には懐疑的です。
二言目に「骨盤の歪み」と言葉が出るのは、すぐに「SNSが」と言葉が出た時くらい興ざめするなと(笑)
ただし、あくまで私の考えなので。繰り返しになりますが、利用するかを決めるのは患者さんです。
ぜひ注意しながら、利用する治療院・治療方法を選んでみてください。
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