ぎっくり腰(急性腰痛)

ぎっくり腰が1日で治るケースは確実に存在する!(ただし…)

腰の激痛、いわゆる「ぎっくり腰」に悩む方にとって、「どのくらいで治るのか」は切実な問題である。

「即効で治す方法はないか」「1日で治る方法はないか」を探すのはきわめて自然だ。

誰だって、少しでも早く激痛から解放されたい。

【まず結論】ぎっくり腰が1日で改善したケースは存在する

そもそも、なにをもって「ぎっくり腰が改善したか」と定義するかだが、「日常動作ができるまでに痛みが緩和した」としておこう。

最初に結論だけど、ぎっくり腰が1日で改善したというケースは間違いなく存在する

しゃがむことができない、歩くこともままならないほどの腰の激痛が、翌日にはすっと引いて問題なくなるまでに回復した。なかなか信じられないけど確かにそんなケースがある。

とはいえ、巷では「ぎっくり腰はすぐには治らない」と言われている。なぜだろうか。

「と、言われている」が正解

ニュアンスはさまざまだが、「ぎっくり腰は1週間から10日、あるいは3週間は絶対なおらない」的に言い切られることも少なくない。

でもこれは、実際の様子を表しているとはいえない。

「ぎっくり腰は1週間から10日、あるいは3週間は絶対なおらない、と言われている」が正解だ。

どこが言っているのかというと、「ガイドライン」なるものだ。

医療の人はガイドラインを重視し、ガイドラインから外れることはしない。「腰痛」のガイドラインに、ぎっくり腰はすぐには改善しないと書いてある。

でも、ガイドラインはあくまでガイドラインだ。自動車教習所で読む教科書みたいなもの。実際の道路では、教科書で書かれている通りに車が走っていないことのほうが多い。

ぎっくり腰も全く一緒。症状の程度も身体の特徴も個人差がある。当然だが例外はいくらでもある。

ネットに「ぎっくり腰はすぐには治らない」と書いてあるからといって、「そうか…すぐには治らないのか」と諦める必要はないと思う。

「すぐに必ず治る」とは言い切れないが、「すぐには治らない」と言い切るのも違う。

ただし応急処置や適切な治療は必要

もちろん、ぎっくり腰になってそのまま放置しては良くない。腰の痛みを放置してすぐに治ったという例はほとんど知らない。(ごく少数だがある)

適切な応急処置や治療が必要なのは間違いない。

ここでいう応急処置は「入念な冷却」などで、治療というのは「鍼灸」を指している。

私が言うまでもなく、ぎっくり腰の早期改善に鍼灸は有効だ。最初に書き忘れたが、「ぎっくり腰が1日で治った例」というのは鍼灸施術での出来事である。

【危険でないのなら】多くの選択肢から治療法を選んでみては

前にも書いたが、痛みを治す方法は「官」と「民」に分かれると思っている。

【人それぞれ】施術者より利用者のほうが正確に判断できること

「官」は医療、つまり病院で行われる治療で、役所のようなイメージ。

「民」は整体やもみほぐし、民間療法と呼ばれることもある。街の個人商店のようなイメージかな。

そして鍼灸は「半官半民」だと思っている。やや「民」寄りだけど、最近は「官」の要素も含まれてきているのかなと。

どうしても痛みの治療となると「官」の意見が正しいのでは、と思いがちだ。一般の人もおそらくそうだと思う。

でも、本当にそうだろうか?あなたの腰の激痛は、ガイドラインやエビデンスに当てはまるか?ガイドラインに従えばあなたの痛みが早く楽になるだろうか。

「官」では、ぎっくり腰は数週間は治らないと言われている。いや、定められている。

たとえ「できるだけ早く治して欲しい」とお願いしても、「ガイドラインでは…」とかで取り合ってもらえないと思う。

でも鍼灸含めて「民」の施術のスタンスはやや異なる。「即日改善も可能だ」と考える施術者は多い。商店の例えでいうと「ある程度は融通が利く」に近いかもしれない。

施術スタイルはもちろん、施術に対する考え方も自由。それが本当の「自由診療」だろう?

要は「身体に害を及ぼす危険な施術」が悪いのであって、身体に害がないのなら「民」の施術を試してみても良いんじゃない?

一番大切なのは、ガイドラインやエビデンスではなく、あなたの腰の激痛がいかに早く改善するかである。

鍼灸師 藤澤優作

東京都小平市を拠点に出張施術を提供したり、オンラインでセルフケア方法をレクチャーさせて頂いております。このブログでは鍼灸に関する豆知識や施術の様子、肩こり腰痛の改善に役立つ情報を綴ります。 鍼灸師歴13年。格闘技選手・指導者でもあります。

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