このページでは、日常生活で予期せぬタイミングで襲ってくる腰の激痛「ぎっくり腰」について徹底的に解説します。
あなたはもしかしたら、ぎっくり腰になってしまって、対策を探している真っ只中なのかもしれません。
ぎっくり腰は歩けない程の腰の激痛で、一度発症すると普段の生活を起こることは極めて困難です。
一刻も早く改善したいのに、周りに適切なアドバイスをしてくれる仲間や家族がいなかったから、今こうやって文章を読んでくださっているのかもしれません。
最後まで読んでいただければ、ぎっくり腰の適切な対処法が分かるだけでなく、再発させないために取り組むべきことも分かるので、このままお読みください。
後述しますが、今ぎっくり腰で悩んでいるなら、まずやるべきことは「冷やす」ことです。
氷などでしっかり冷やすことを忘れないでください。
そして安全が確保された場所で、横になってくださいね。
ぎっくり腰とは急性の腰痛
そもそも、ぎっくり腰とは何か?どんな症状のことを指すのか最初に解説しますね。
ぎっくり腰とは、医学的な正式名称は「急性腰痛症」(キュウセイヨウツウショウ)です。

「急性」と名が付くように、突然襲ってくるのが大きな特徴です。
医学的に急性とつくものは、例えば「急性アルコール中毒」とか、突然発症し、症状の進みが速いです。
つまりぎっくり腰は、「腰痛」の一種であることを覚えておきましょう。
腰痛は誰しもなりうる悩みで、日本人の9割以上が人生で一度は経験する痛みです。
腰痛にはいくつか種類があり、急性腰痛症(ぎっくり腰)はその中の一種です。
したがって、命にかかわるような致命的な症状ではもちろんありません。
とはいえ、痛みの度合いはまさに「この世の終わり」と表現するのがふさわしいほど耐えがたいものなので、しっかりとした知識や対処法を覚えておいて損はありません。
「繰り返しやすい」のが大きな特徴でもある
「突然襲ってくる」「耐えがたいほどの痛み」これがぎっくり腰の症状であると先ほどお話させていただきましたが、もうひとつの特徴が「痛みが治まったあとに再発しやすい」という点です。
痛みが続くのではなく、一旦は治まったのに、再び痛み出すケースが多々あるのです。
ぎっくり腰を繰り返すサイクルは、人によって本当に様々。
1年ごと必ず発症するという方もいれば、ある季節になると集中的に痛みだすという方もいますよ。
ただもし、「ぎっくり腰を治療して、2日や一週間で再発した」場合は、
- 痛みが引くまで我慢した(何もしなかった)
- 治療が不十分だった
ことが考えられます。
上記のように我慢したり不十分な治療を行うとぎっくり腰が再発するだけでなく、慢性的な腰痛として残ってしまうこともあるので、適切な治療がおすすめです。
ぎっくり腰の名称と呼び方
正式名称は「急性腰痛症」で、ぎっくり腰というのは「俗称」であるのがおわかりいただけましたね。
俗称とはいえ、「昨日さぁ、ぎっくり腰になっちゃって」と話せばおそらく誰にでも通じるでしょう。
さて、日本各地で「ぎっくり腰の別の呼び方」があるのをご存知ですか?

方言に近いですが、地域ごと独特の名称があるのです。
青森・函館(北海道)・・・きくらへんき、きっくらせんき
北海道・・・ギックラ腰
千葉・茨城・・・きやり腰
新潟地方・・・腰だす
地方不明・・・びっくり腰
ぎっくり腰から変化したと思われるものから、一回聞いただけではぎっくり腰と分からないものまで様々ですね。
地方は不明ですが「びっくり腰」はまさにぎっくり腰の性質を捉えている気がします(笑)
海外では「魔女の一撃」と呼ばれている
では、海を渡った海外では、ぎっくり腰はなんと呼ばれているのか?
海外・ヨーロッパでは「魔女の一撃」と呼ばれています。
かつては「魔女狩り」という悲しい歴史があったほど、ヨーロッパの人は魔女の存在を恐れていました。
まるで予測できないタイミング、「ここで来るかぁ...」という急な激痛は、いかにも気まぐれで意地悪な魔女の仕業であるとこの名前がついたのでしょう。
魔女怖い...
腰の下の部分が痛むことが多い
ぎっくり腰では、「腰椎4番・5番」が痛むことが多いです。
腰椎4番・5番とは腰の下の部分、ズボンのベルトの下あたりに激痛が現れます。
治療していくにつれて、痛みが足の方に下がっていくことが多いです。
しびれがある・力が入らない場合はヘルニアの可能性がある
最初に、ぎっくり腰とは腰痛の一種であると解説しましたが、もし腰の痛みと併せて、
- しびれがある
- 力が入らない
などの症状がある場合は、腰椎椎間板ヘルニアの可能性もあるので注意が必要です。
後述しますが、原因を詳しく知りたい時は病院に行くことをおすすめします。
ぎっくり腰のあれこれ
ここまで、ぎっくり腰の基本的なことを解説してきました。
ここからは、ぎっくり腰の「あれこれ」を解説します。
ぎっくり腰に関する「噂」や説と言い換えてもいいかもしれません。
いくつかあるので、お話します。
若かろうが高齢者だろうがぎっくり腰になる
「腰痛めちゃった、もう歳なのかなぁ」と落ち込むことがあるかもしれません。
確かに歳取ったのは事実なのかもしれませんが、歳を重ねたからぎっくり腰になるのではありません。
若くてもぎっくり腰に悩んでいる人たくさんいますよ。
逆に、高齢者でも今まで一度も腰を痛めたことが無いという人も存在しますし。
回復具合は体力にも関係してくるので年齢で変わる部分はあっても、どんな年齢でもぎっくり腰にはなりえます。
性別は関係ない!男性も女性もぎっくり腰になる
年齢と同じく、性別も関係ありませんね。
男性だろうと女性だろうと、ぎっくり腰にはなります。
後ほどお話しますが、男性は力仕事や運動時になることが多い傾向です。
女性は育児中や、様々な理由で体調を崩した際に発症する方が多いです。
女性のぎっくり腰は長引く可能性がある
これは私が治療する際に感じた事なんですが。
男性に比べ、女性のぎっくり腰は治療の際に苦労することが多いです。
治療中横になったまま起き上がることができなかったり、痛みがなかなか引かなかったり、こちらも冷や冷やすることが多いです。
「筋肉量」が関係していると私は思っています。
女性の方が痛みに強いので、ぎっくり腰として爆発する前段階の腰痛を我慢している期間が長い可能性もありますね。
ぎっくり腰になりやすい時間帯は午前中
ぎっくり腰になった方に、痛みが発症したタイミングについて詳しくお話を伺っていると、「なりやすい時間帯」が見えてきます。
ぎっくり腰が発症しやすいのは、午前中です。
朝からお昼前までの、身体が目覚めこれから本格的に動き出すタイミングで「グキッ」っとくることが多いです。
逆に夕方から夜にかけては、発症することは少ないといえます。
朝から午前中の時間は十分注意しましょう。
なりやすいタイミングは力を入れた時
予期せぬ瞬間で腰の激痛が襲ってくるのがぎっくり腰。
発症するタイミングは、人それぞれですが、共通しているのは「力が入った瞬間」ということ。
力を入れたというと、「フン!!」と力んだ瞬間を思い浮かべるかもしれませんが、思い切り力まなくても、身体を少し動かせば筋肉に力が入っているということです。
- 後ろにある本を取ろうとした瞬間にグキッときた
- 椅子から立ち上がろうとした瞬間にグキッときた
- 伸びをした瞬間にグキッときて力が抜けてしまった
- 鞄を持った瞬間にグキッときた
上記の例のように、「まさかこのタイミングで...」と思わずにはいられないタイミングで痛みが襲ってくるので、昔の人々が魔女の仕業と考えても自然なことです。
ぎっくり腰になった有名人の方
芸能人の人は腰を痛めている人が多いと聞きます。
ぎっくり腰になったことをテレビで話したタレント・有名人はたくさんいます。
- 薬丸裕英さん(タレント)
- 北川景子さん(女優)
- 豊川悦司さん(俳優)
- 柳沢慎吾さん(タレント)
- 若槻千夏さん(タレント)
- 内村航平選手(スポーツ選手)
- 宇多田ヒカルさん(歌手)
- 倉科カナさん(女優)
- 橋本奈々未さん(元乃木坂46)
- 山里亮太さん(お笑い芸人)
ざっと挙げてみましたが、多くの有名人や女優、アイドルの方もぎっくり腰に悩んでいることが分かりますね。
プロ意識から、カメラが回っている前では痛い素振りを全く見せなくても、その裏では壮絶な痛みと戦っていたのかもしれません。
腰の痛みさえしっかり治れば、その雄姿をもう少し長く見れたのかも...。
ぎっくり腰の原因とは?
では、ぎっくり腰の原因とはいったい何なのでしょうか?
腰の激痛を生む原因を紹介したいのですが、ぎっくり腰の原因に関しては諸説あるのが実情です。
まずは、どんな説があるのかご紹介します。
腰椎の「捻挫」という説
多く言われるのが、腰椎の捻挫であるということ。
腰椎とはつまり背骨で、背骨がぐねってしまったのがぎっくり腰であるという説です。
「捻挫」(ねんざ)はあなたにも身近な怪我かもしれません。
学校の体育などでなったことがある人も多いでしょうが、捻ったり打ち付けたりして関節を包む靭帯や腱が損傷することです。
腰椎の捻挫とは、背骨を包む靭帯や腱が損傷し炎症を起こすので、確かに激痛が生まれますよね。
したがって、腰椎捻挫の場合は「安静にする」そして「冷やす」という選択をすることが多いです。
仙腸関節のズレという説
整体などでよく言われるのが、骨盤にある「仙腸関節」がずれたことで、激痛を発症するということ。
骨盤などの関節は人間が歩行するうえで大切な部分で、体重も乗る箇所です。
この仙腸関節が何かの原因でズレてしまうことでぎっくり腰になるという説です。
つまり治療の際は、ずれた骨を治せば痛みが消えるということになります。
筋肉の炎症という説
私は腱や靭帯、骨ではなく、この「筋肉の炎症」がぎっくり腰の根本原因だと考え施術に当たっています。
筋肉は、いくつもの筋繊維が束になっており、伸縮することで身体を動かすことができているんですが、疲れやストレスなどでだんだん伸縮がしにくくなっていきます。
そしてある時、筋肉に「ロックがかかる」ことで、激痛を発症し動けなくなってしまうのです。
治療として、腰椎捻挫と同じように安静にするか、冷やすことで炎症をおさえます。
脳が関係しているという説
最新の学説では、ぎっくり腰を含む腰痛は「脳」から生まれているとされています。
脳の誤解によって、痛くないのに痛みを感じたり、痛みを増幅してしまうということが起こるというのです。
ぎっくり腰も「脳」の働きと密接な関係がありそうです。
原因を知ったところで実は意味がない
ぎっくり腰に関する様々な「説」をご紹介してきました。
ただ、ここまで説明しておいてなんですが、実はぎっくり腰の原因を特定してもあまり意味がありません。
というのも、そもそも人体はブラックボックスと言われており、私たちが人体について知っていることはわずかで、まだまだ謎が多いから。
それに実際は、さきほどご紹介した原因が複合的に絡むことで痛みは起こるものだからです。
1つの原因から全ての症状が始まると考えることは、不自然なんです。
何が正解、不正解とかじゃなく、全て正解です。
完璧な答えなんてないのが事実です。
原因を考えるのは、施術者側の話。
今読んでいるあなたは、原因を知るより、なってしまった場合の対処・選択を間違えないことの方が大切です。
炎症が起こっていることは間違いない
先ほど紹介したどの説であれ、「炎症」が起きていることは間違いありません。
筋肉なり関節部分なり、炎症が激痛を引き起こしているので、炎症が治まれば痛みは引いていきます。
ぎっくり腰への対処法を紹介
ここまで、ぎっくり腰に関することなど「知識編」と呼ぶような内容でお話してきました。
ここから、実際に突然腰の激痛が襲ってきた場合の対処法をご紹介します。

過去に何回もぎっくり腰になったことがあれば、どうすればよいか分かりますが、初めてなった場合はそうはいきません。
正解というより、いくつかある対処法をご紹介して、その中から選んでいただくほうが良いでしょう。
ぜひ参考にしてください。
0.氷でしっかり冷やすこと
対処法を紹介するその前に、最初にお話したように痛む部位を氷でしっかり冷やすことが大切です。
冷やすことで、ぎっくり腰の激痛の原因である「炎症」を少し和らげることができます。
温めた方が良いのか、冷やした方が良いのか良く聞かれますが、ぎっくり腰の場合はとにかく冷やしてください。
このあと紹介する「病院へ行く」「薬を飲む」「鍼灸治療を受ける」よりまえに氷で冷やすのが先決です。
1.病院(整形外科)に行く
ぎっくり腰になったら、病院に行くという人が多いです。
身体に不調や不安なことがあったら、まず病院に行きますよね。
ぎっくり腰で病院に行くなら、近所の病院を探しましょう。
病院といっても色々ありますが、「整形外科」を探しましょう。
歯科医院に行ってはダメですよ(笑)
近所にある病院って、意外と普段気づかないものですから、しっかり調べましょうね。
病院で受けることができる処置はこちらです。
- レントゲンを撮る
- 薬や湿布を処方してもらう
- コルセットをもらう
- ブロック注射
薬というのは「ロキソニン」「ボルタレン」といったものです。
いずれも消炎作用や鎮痛効果があります。
「ブロック注射」をされる方も多いようですよ。
名前のように、注射を打つことで、痛みを止めることができます。
こういった処置をしてもらえるものの、病院にいくのは各種検査を行うことで「ぎっくり腰の裏に、重い病気が潜んでいないか」をチェックできるのが大きなメリットです。
ぎっくり腰で病院に行っても意味がないことが多い
ぎっくり腰かどうかの判断ができるのが病院に行くメリットであるものの、「病院に行けばぎっくり腰が治るか」というと、治りません。
病院で治った人を見たことがありますか?
その証拠に、何度もぎっくり腰になった人にお話を聞くと、初めての時は病院に行ったけど、以降は全く行っていないという方が多いのです。
薬、ブロック注射にしても、人によって向き不向きがあるのが実際です。
腰の痛みの80%以上は「原因不明」とされており、病院で応急処置はできても治療法が少ないのが実際です。
救急車を呼んでもOK
ちなみに、ぎっくり腰になったら救急車を呼んでもいいの?と質問されることがありますが、呼んでも大丈夫です。
突然襲ってくる腰の激痛で、歩けないほどなので、周りに助けてくれる人がいない場合は呼びましょう。
ただ、搬送された先で受けられる治療内容は、さきほどお話した通りです。
応急処置がメインで、痛みを治せるかどうかはあまり期待しない方が良いでしょう。
2.市販薬を用いる
痛みが軽度の場合は、市販されている薬で対処する方も多いです。
薬局などで販売されています。
「痛み」に関するコーナーを探せば見つかるでしょう。薬剤師の説明を受ける必要がある場合は、しっかり注意点を聞いておきましょう。
痛みが出てからでは買いに行けないので、あらかじめ購入しておきたいですね。
3.鍼灸治療を受ける
対処法3つ目は、「鍼灸治療を受ける」ことです。
鍼灸治療がぎっくり腰治療に効く決定的な理由は後ほど解説させていただきますが、鍼灸治療を受けるには街の「整骨院」もしくは「鍼灸院」を探し問い合わせておきましょう。
探す際の目安ですが、ぎっくり腰に対しては「じっくり施術を行ってくれる」整骨院や鍼灸院を探した方が良いですよ。
ぎっくり腰に対しNGなこと
先ほどは、ぎっくり腰の対処法について解説させていただきました。
ここから、「ぎっくり腰に対しNGなこと」を解説させていただきます。
2つのNGなことを把握して、辛い思い・危ない思いはしないようにしてくださいね。
マッサージ・ストレッチを行う
1つ目は、「マッサージ・ストレッチを行う」ことです。

ぎっくり腰は、「炎症を起こしている」と先ほど解説させていただきましたが、マッサージやストレッチを行うことで炎症が進んだり、広がってしまうおそれがあるので絶対に行わないでください。
ただ、慢性的(日常から続く)な腰の痛みに対して、ストレッチやマッサージを行うのはとても効果的ですよ。
慢性的な腰の痛みなのが、急性の腰の痛みなのかの判別が必要です。
歩けない程の腰痛の場合は、マッサージやストレッチは避けてください。
動画などを参考に、自力で治そうとする
2つ目は、ユーチューブなどの動画サイトを参考に、自力で治そうとしてしまうことです。
自分で治したい気持ちは分かりますし、それで治れば良いかもしれませんが、「運」に委ねることになります。
無理に動かして、痛みが悪化することも多々あるのが現実です。
第一、痛みが深刻な場合は自分で動かすのも辛いので、体操などできませんよ。
ぎっくり腰が治ってきたら、「動かす」ことを意識すべし
ぎっくり腰になってしまい、治療を行った後、だんだん痛みが引いてきた段階での話です。
一日も早く全快して、日常生活を送れるようになりたいですよね?
少しでも早く復帰する為に、「動かすことを意識すべし」です。
「え?痛みがあったらまずは安静なんじゃないの?」と思うかもしれません。
一昔前は確かにそうでした。
ただ現在はなるべく早い時期から、リハビリも兼ねて身体を動かした方が治りが早いのが常識になっています。
無理して動かせと言ってるんじゃないですよ。
歩けそう、起き上がれそうだったら積極的に動かした方があなたにメリットは多いのです。
予防法を紹介します
ぎっくり腰になった方は口を揃え、
「地獄の苦しみだ」
「インフルエンザより全然辛い」
「健康であることのありがたみが痛いほど分かる」
「二度となりたくない」
とおっしゃります。
この世の末と形容すべき、激痛を未然に防ぐための予防法をいくつかご紹介します。
ぎっくり腰に関わらない、健康そのものに必要なポイントも含まれます。
もしかしたら、ぎっくし腰は「無理をしている」という身体からのサインかもしれません。
一度、ご自身の生活を見直してみましょう。
食生活
食生活は意識していますか?
基本的には好きなものを食べればよいと思うんです(笑)いや笑い事じゃなくて、日々頑張っておられるんですから、ご自身へのご褒美で、好きな物食べましょう。
私が注意していただきたいと思っているのは、「食べる時間」です。
あまりに夜遅くドカ食いをすると、当然寝ている間に消化することができず翌日以降お腹の中に残ってしまうことになります。
結果として内臓の疲れに直結し、ぎっくり腰を引き起こす要因になるので、夕食は明るいうちに食べるのが理想的です。
ダイエットでよく言われていることと同じですね。
食べる時間に注意しましょう。
「水」をたくさん飲んでください
口の中に入れるという点では、さきほどの食生活と同じですが、食べる時間に注意するより簡単です。

普段から、水をたくさん飲むよう意識してください。
最低2リットル、運動している方は4リットル飲んでもOKです。
女性も2リットル(大きなペットボトル1本分)は摂取してください。
水を多めに飲むことで筋肉に潤いが生まれ、ぎっくり腰になりにくくなるのです。
そして体内の循環も生まれ、老廃物が身体の外に出やすくなるので痛みの物質が発生しにくくなるというわけです。
「コーヒーやお茶を飲んでるから大丈夫」ではありません!
コーヒーやお茶は利尿作用を促すので、結果脱水症状が進みかねませんから、水を意識して摂取しましょう。
ちなみに水をたくさん飲むことは、美容にも効果が高いのは有名な話です。
筋トレ・ストレッチ
ぎっくり腰の原因である「筋肉」に直接関係してくるポイントで、筋トレやストレッチはしっかり継続してください。

ぎっくり腰になってしまった直後は絶対に避けるべきだと先ほど解説しましたが、予防のためには毎日続けた方が良いことをは言うまでもありません。
継続して行うことで、ぎっくり腰の予防に必ず効果があるでしょう。
ストレッチは、お風呂上りや寝る前に行うのが効果的です。
腰痛予防のために筋トレする場合は、腹筋・背筋だけでなく「お尻」の筋肉をしっかり鍛えることがおすすめです。
お尻の筋肉を刺激することでの痛みが改善された方は、枚挙にいとまがありません
十分な睡眠
「十分な睡眠」は日々の生活の中で欠かすことができない要素です。
「睡眠時間を無くせば、活動できる時間が増える」と話す人もいますが、人間の身体に休息は絶対必要です。(寝る時間って至福の時なので、それが無くなったら...)
睡眠不足は、腰痛に繋がります。
体内リズムなどから身体の感覚が狂ってきて、腰の痛みが引き起こされます。
ぎっくり腰に悩んでいる人の生活を聞くと、かなりの確率で「寝不足」が見つかります。
寝不足だと感じている場合は、要注意です。
しっかり睡眠をとることを忘れないでくださいね。
睡眠がとれる環境は大丈夫ですか?
睡眠不足が厄介なのは、自分ではしっかり眠れていると感じる場合も、実は寝不足であることが少なからずあること。
睡眠環境を今一度、見直しましょう。
- 寝る際、明るすぎないですか?
- スマホやタブレッドをついつい見てしまうことはないですか?
- 枕の高さは適切ですか?
特に枕の高さが合っていないと、首に疲れが溜まり気分が優れなくなり、腰にも影響します。
睡眠環境をしっかり整えましょう。
鍼灸はぎっくり腰に「めちゃくちゃ効く」
ここまで、ぎっくり腰について詳しく解説してきました。
ここでぎっくり腰の治療に鍼灸が効く理由をお伝えします。

あなたはもしかして、「鍼灸って何?効くの?」と疑っているのかもしれません。周りに鍼灸治療を受けた人がいないのかもしれませんね。
他の痛みならいざ知らず、ぎっくり腰で深刻に悩んでいるならこの先の話は有益です。
このまま読み進めてみてください。
鍼灸治療とは、東洋医学の治療法の一つです。
人間の皮膚に「鍼」や「お灸」を行うことで、人体の反応を引き出し、痛みや病気を治癒します。
先ほどお話した、病院での処置とは一線を画します。

ただ最近では、病院で行われている西洋医学と東洋医学を組みあわせより良い医療を行っていくという動きはあります。
もっとも海外では、日本よりはるかに鍼灸の研究が進み、様々な症状の治療に用いられています。
東京オリンピックに向けて、アスリートの治療にも鍼灸が盛んに用いられています。
そんな鍼灸治療はなぜ、ぎっくり腰の治療に効果が高いのでしょうか?
炎症を鎮めることができる
最も大きな理由は、「炎症を抑えることができるから」です。
鍼灸の働きの中に抗炎症作用(炎症を小さくする)があり、ぎっくり腰独特の、この世の終わりのような激痛も改善させることができるのです。
治療前は激痛でほんとうに辛そうな患者さんが、鍼を行い時間が経つにつれて「お!あれ?痛くなくなってる」という不思議そうな表情に変わっていく様子をお伝えできないのが悔しいです。
文字通り炎を消すように、炎症をここまで抑える・小さく出来るのは鍼灸の大きな強みです。
血流が大幅に改善される
炎症を抑える働きとともに、「血流が大幅に改善される」効果も外すことはできません。
血流が改善されるってどのくらいかというと、血液が体内を流れているのがはっきり分かるくらいです。
なかなか血の流れを感じることはないですよね。
痛みを修復するには、様々な物質を運搬して、不要物を取り除く必要があります。
その働きをするのが、いわずもがな「血液」です。
血液の流れが良くなるということは、早く痛みが改善することに他なりません。
身体がリラックスする
ぎっくり腰の最中は、身体が緊張状態にあります。
少し難しい言い方をすると、「交感神経優位」つまりリラックスの反対、戦闘モードの身体です。
激痛なのにリラックスしてるなんて考えられないですよね(笑)仙人の域じゃなんですから。
そんな戦闘モードの身体は、鍼を行うことで休息・リラックスモード「副交感神経」に切り替わるので、自然と痛みも引いていくのです。
以上、「抗炎症作用」「血流改善」「副交感神経への切り替え」が、鍼灸がぎっくり腰に効く理由です。
治療自体が予防にもつながる
鍼灸が、ぎっくり腰の「治療」に役立つのはお分かりいただけたかと思いますが、「予防」にも大変効果的なことを簡単にお話します。
痛みが治った後、定期的に鍼灸治療を行うことで、身体がリラックスした状態をキープすることができ、筋肉も良質な状態を保つことができるので、ぎっくり腰の予防につながるのです。
10年近くぎっくり腰に悩んでいた方が、定期的に鍼灸治療を続けることで痛みが出なくなった例も存在します。
治療にも予防にも活かせるのが鍼灸です。
治療事例多数あり
もちろん、鍼灸治療と言えども万全ではありません。
正直に言います。
極めて重度のぎっくり腰で、1ミリも動くことができない状態の患者さんを、治療し切ることはできなかった例があります。
その時は、ただただ悔しかった...。
どんなぎっくり腰でも完璧に治しますなんて、いえません。
ただそのほかのぎっくり腰は、90%以上の確率で治っています。
治療直後歩くことだってできます。
それは私の腕が良いというよりは、鍼灸の治療の仕組み、「システム」が大変優れているからに他ならないのです。
何千年も存在し続けているのは、確かな治療効果があるからです。
ほんの一例ですが、ぎっくり腰の治療の様子を綴っています。
参考にしてみてください。
まとめ「ぎっくり腰は怖くない」
いかがでしたか?
突然襲ってくる腰の激痛「ぎっくり腰」について詳しく解説させていただきました。
初めてぎっくり腰になってしまった場合は、焦りは戸惑いはあるかもしれませんが、慌てることなく冷静に対処しましょう。
ぎっくり腰は怖くありません!今回の記事を参考にしてください。