【患者さんに聞いた】鍼灸が怖い・苦手な場面4選

今回は、ある意味鍼灸師としてあるまじきことを書こうと思います(笑)

鍼灸師の目線と一般の方の目線は違いますし、鍼灸師にとっては当たり前のことと、一般の方の当たり前はやはり違います。

ここでしっかりギャップを埋めないと、鍼灸を受けようと思う人が増えないと思うんです。

ということで、あえて鍼灸のマイナスな部分を書きたいと思います。

人々が鍼灸を怖い、苦手と感じるのはいつ?

ということで、見出しにもある通り人々が鍼灸を怖い・苦手と感じるのはいつなのかということを、鍼灸師の目線から解説しますね。

大きく分けると

「鍼を刺す前」
「鍼を刺してる最中」
「鍼を刺した後」

の3つに分けることができます。
トータルすると以下の4つに分かれるので、順番に解説していきますね。

1.そもそも鍼が苦手

鍼を刺す・鍼の効果うんぬんの前に、そもそも鍼が苦手という人もかなりの数いるのかもしれません。
最初も言ったように、私のような鍼灸師の常識と、それ以外の方の常識はかなり違います。
鍼灸師ににとっては鍼を刺すのは当たり前なのですが、一般の人はそうじゃないですよね?
周りで鍼灸を受けた方がいて、「鍼灸は痛いよぉ~怖いよぉ~いやだなぁ~怖いなぁ~いるのかなぁ~いないのかなぁ~」と稲川さんチックに話をしたパターンもあるでしょう。

でも実は本当の理由は、これではないでしょうか?

「注射」と一緒だと考えている

学校や病院、検診で受ける「注射」と一緒だと考えている方が多いから、鍼灸の鍼も「痛い」「怖い」と勘違いしてしまうのかなと。

最初に言っちゃうと、同じなわけないじゃないですか(笑)
注射と鍼は、そもそも「目的」が全く違います。

注射の目的はいわずもがな、「血を採る」ことですよね。
狙いは血管。ぶっとい針を入れていくわけですが、鍼灸の鍼は狙いは主に筋肉です。細すぎて血管からずれてしまうくらい、注射針と鍼は違うのです。

従って出血もほとんどしません。そう考えると真逆と言ってもいいくらい注射針と鍼は違いますよ。

先端恐怖症という症状もある

奥田英朗の代表的な小説作品「空中ブランコ」に、先が尖ったものを異常に恐れる893が登場します。
彼の症状は「先端恐怖症」という症状です。先が尖ったものが目に迫ってくる恐怖を感じ、生活に大きな支障が出ます。

先端恐怖症の人は、鍼灸は難しいといわざるえません。
痛くない、安全と何度繰り返してお伝えしても、こればかりは仕方ありませんよね。

どうしても自然治癒力を活かし、痛みを治すなら「お灸」か「刺さない鍼」を使い施術を行うこともできます。

先生によっては、全く行っていない場合もあるので事前に問い合わせてみる必要があります。

2.鍼を刺し入れる瞬間

2つ目は、鍼を刺入する瞬間です。

鍼が苦手という方の中で、この鍼を刺入する瞬間が怖い・苦手という方が一番多いかと思うんです。
施術する側も、この瞬間は緊張しますし細心の注意を払います。

切皮(せっぴ)が痛いのでは?

鍼を皮膚から筋肉に刺し入れることを、「切皮」と言います。
「切る皮膚」と書きますから一見するとかなり痛そうです。

さきほどの注射針の話じゃないですが、鍼が皮膚に入っていくというのはなかなか非日常ではあります。

切皮が痛いんじゃないかと考えたり、過去に実際痛かった体験があると鍼灸が苦手になってしまうでしょう。

実際には痛くない理由は、押し手の技術

切皮は痛いのか、痛くないのか?

結論からいうと、痛いことはほぼありません。
熟練度などを抜きにしてですが、鍼灸師が行う切皮が痛くないのは「押し手」という痛みをおさえる・感じさせない技術があるからなんです。

しかも切皮は、グリグリ鍼を入れていくのではなく、ボタンをポチッと押すように一瞬で終わります。

「え、もう刺さったの?」と拍子抜けするくらい痛みはありません。

3.鍼が刺さってるのを見るのが苦手

鍼が刺さってるのを見たくない、怖いという人もいます。
先述した通り、鍼が皮膚に刺さってるのは非日常の光景です。

初めての方はドキッとしてしまうしまっても無理ないです。

動くと響くことがある

鍼を刺している最中は、安静にしていただく必要があります。
鍼が折れたりする事故を防ぐ意味と、神経に触れ「響き」を起こさないためです。

響きとは、鍼が神経に触れることで「ビリっ」としびれを感じる現象です。
施術者が治療効果を出すため意図して行うのは効果的。
ぎっくり腰(突然の腰痛)の治療では特に響きが大事ですが、意図しない響きは患者さんの負担を増やすだけなので良くないです。

刺さってる時の、身体を動かせない状態がどうも慣れないという方もいます。
落ち着かないと感じても無理ありません。

4.施術後、体調を崩したことがある

最後は、施術後に体調を崩したことが原因で鍼が苦手になったというパターン。

4つ目は完全に、一度鍼灸治療を受けたことがある方に限られますね。

鍼灸は身体の反応を用いて施術を行います。
痛みや不調を治す過程で一時的に体調が崩れることがあるのは事実です。

好転反応があるのは事実

痛みを治す過程で、体調が一時的に崩れることを「好転反応」と呼ぶことがあり、マッサージを受けたあとの「揉み返し」も広い意味で捉えると好転反応です。

例えばあなたが、成長する為に今の人間関係を断ち切るとしましょう。
居心地が良かった人間関係を捨てるわけなので、最初は孤立しひとりぼっち。ストレスを抱えて辛いことも多いかもしれませんが、時間が経つにつれて今までと違う人間が周りに集まり、刺激的な出会いがあなたを大きく成長させてくれるでしょう。

…なんでこんなたとえ話をしたのでしょう(笑)春ですから。旅立ちの季節ですから。

好転反応ってこれと同じなんです。慢性的な症状ほど好転反応が大きくなる傾向があります。治る過程で大切なことだと言えます。

誰しもなるわけじゃない

ただ、痛みを治療するためとはいえ、体調が崩れるのはちょっとしんどいですよね?

好転反応は、誰でもなるわけでなければ、必ず起こるということでもありません。ほとんどは好転反応を感じることはほとんどなく痛みが治ります。

ここまで言っておいてなんですが…

鍼灸が怖い・苦手な場面を4つ紹介しました。

あてはまるものはありましたか?(笑)
ここまで言っておいてなんですが、鍼灸は安全です(笑)笑ってる場合じゃないよ。

怖かったり苦手な要素は、「認識違い」や「術者によって変わるケース」が多いことがお分かりいただけたでしょうか?

もちろん苦手なものを無理やり行うのは「暴力」ですし、恐怖心を我慢したメンタルで施術を行ったとしても、効果は大きく下がるでしょう。
鍼灸が怖い・苦手なのは仕方ないですよね?1人1人が選べばいいのですから。

ただ…認識が違ったまま鍼灸を避け、選択肢から外してしまうのはもったいないのも事実です。

「除痛では鍼灸にはかなわない」理学療法士の言葉

最後に、私が肩の治療を行った理学療法士の方の言葉をご紹介します。

左肩の激痛に悩み、肩を後ろに回すことが全くできませんでした。
いわゆる西洋医学的なアプローチをいくつか行いましたが思うような効果がありませんでした。
私が鍼灸を行いましたら、運よく劇的に治りました。

その時、「除痛(痛みを取り除く)では鍼灸にかなわない」とおっしゃっていました。

肩こりや、ぎっくり腰(突然の腰痛)や慢性的な腰痛、膝の痛みなどなかなか治らない痛みに鍼灸は効果的で、何千年もの歴史で培われた技術体系があります。

ようやく世界中で鍼灸に注目する動きが出てきました。
美容分野も盛んに用いられ、怖いイメージも変わりつつあります。

ぜひ食わず嫌いはせず、選択肢の一つに入れてみてください。

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