だいぶ涼しい季節になりました。
こういった時期は「ぎっくり腰」になる方や、再発する方が増えます。
痛みは年中問わず発生するとはいえ、やはり秋口から冬にかけては要注意といったところでしょうか。
ここ数年は、「首コリ」に悩む方が増えていることを実感します。世の中の様子を反映しているというか、パソコン作業やスマホ操作を長時間行うことで、首に負担がかかっていることは間違いないと思います。
体感的に、以前は肩こりや腰痛に悩む方が多かったですが、今は首コリの方が多いのかなと。
さて、こういった痛みは長期化してしまうことが珍しくありません。
不思議だと思いませんか?これだけ整体院や整骨院が増えている世の中なのに、痛みに悩む方は減っている気配がない。
一体、どうすれば痛みは改善するのでしょうか?
【結論】まずは血流を良くすること
最初に答えですが、「血流を良くすること」が最も基本で、最も大切なことです。
血流が悪くなることで疲れが溜まり、痛みを生む物質が増えてしまいます。血流を良くすれば、体内に十分な酸素が行き届き、不要になった物質(老廃物)が体外に出されるので、痛みが改善されます。
逆に言うと、血流が良くならなければ、どんな方法で治療しても意味は薄いです。
「〇〇式矯正法」とか「◯◯修正法」とか、様々な治療法がありますが、要は血流が良くなるかどうかが最も大切なこと。
もっというと、血液の流れが良くなるのなら、最も簡単で負担の少ない方法が望ましいはずですよね。
首コリもぎっくり腰も肩こりも、血流が良くなることで改善する可能性が高くなります。
全身の血流が良くなることが大事だと思う
ただ、血流というのは痛む部位や凝っている部位周辺のことではありません。
私が言いたいのは「全身の血流が良くなることが大事」ということです。
部分的に血流が良くなってもメリットは少ないと言うか。もちろん血流が悪いよりはマシですが。
全身を循環する血液の流れがスムーズになるから、痛めている部位に溜まっている老廃物を体外に流せます。
高速道路をイメージして頂くと分かりやすいかもしれません。そうです、体内は繋がっているんです。
「鍼灸」は血流を良くできる技術(だから痛みが改善する)
「血流を良くする」という点で、もっとも安全で最も効率が良いのは「鍼灸」だと思っています。
鍼を打つことで身体の反応を引き出し、血液の流れが良くなります。(それも身体の中から)
個人的には、外科手術などを除いた中で最も原始的な痛み改善方法だと思っています。ゆえに、これ以上にシンプルで「本質的」な技術はあるのでしょうか。
よく「鍼灸って効くの?」と聞かれることがありますが、逆に「鍼灸以外で何が効くの?」と聞きたい。
(1回で改善できるとは限りませんけど)
効果がなければ、何千年も存在し続けないですよ。
もちろん鍼灸の効果は血流改善に留まりません。鍼を少し刺すだけでさまざまな良い反応が起こります。
でも最も分かりやすい効果は、血流改善じゃないかと。
痛む箇所から離れた部位に鍼を刺す意味
鍼灸治療では、痛む箇所から離れた部位にも鍼を刺すことが少なくありません。
これには色んな意味が含まれますが、私は「全身の血液の流れを良くするため」と捉えています。
例えば首コリを改善する場合、足首や肘といったツボにも鍼を打ちます。すると全身の血液の流れがスムーズになり、結果的に首周辺の血流も良くなり痛みが改善するのです。
「首が痛いなら、首に鍼を刺す」これも正解ですが、改善しにくかったりすぐ再発したりしがち。
痛い箇所への鍼に加えて、離れた部位へ鍼を打つことで、痛みがきれいに取れて再発もしにくいです。
あくまで経験からでしか語れませんが、ほぼ確信しています。
今回は「血流」についてお話しました。
人間が痛みで悩む大きな原因は血流の悪化です。したがって、血流を良くしないことには始まりません。
そして、血流を良くするために効果的な技術が鍼灸です。
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